4球団競合のドライチは、3年目の昨季、ついに才能を開花させた。遊撃手として113試合に出場しただけでなく、打っては初の規定打席到達でリーグ8位の打率.298をマーク。ただ、自分自身の立ち位置に関しての分析は冷静だ。チームにとって絶対的な存在となるには、絶対的な成績を求める。 取材・構成=菅原梨恵 写真=佐藤真一、牛島寿人 
今季に向けての取り組みは「変わらない」と語ったが、『全試合フルイニング出場』という高い目標を掲げ、意識は別物だ
信頼を勝ち取るために
昨季の活躍を受けて、小園海斗にとって真価が問われる1年が始まろうとしている。とは言え、まだプロ4年目。入団当時に語っていた「日本一のショート」になるための成長の途中だ。 ──あと2週間で開幕を迎えます(※3月11日現在)。
小園 シーズンが始まる前の、気が引き締まる思いですね。でも、特に緊張とかいうのはなくて。自分の状態としてはまだいいとは言えないので、開幕に向けてしっかりやっていきたいと思います。
──昨季113試合に出場しての今季というところでは、開幕を迎えるにあたって意識的な違いもあったりするのでは。
小園 そうですね。違う思いもありますけど、そこはあまり考えず。と言うのか、そこをプレッシャーに感じたりということはないですね。今季もしっかりと、1試合1試合大事にやっていく。その気持ちが大きいです。
──あえて“意識はしない”と。
小園 気にならないって言うわけではないですけど。僕自身、ちゃんと開幕に、スタメンで出るとなったら初めてのことなので、まだ感覚が分からないというのが正直なところかもしれませんね(笑)。
──昨季は小園選手にとって飛躍の1年となりました。
小園 春季キャンプ二軍で、開幕も二軍。まさかあんなに(一軍で)試合に出られるとは思っていませんでした。自分でもビックリ。とは言え、その中で少しずつですけど、状況判断だったり、こうなったときはこういうふうにすればいいといったような方向性が見えてきた。もちろん、まだまだのところも多いんですけど、成長していっている部分も確かにあって。自分でも感じましたし、周りからも評価していただきました。
──遊撃手として113試合に出場して、周囲からはレギュラーという声も多く聞かれたことと思います。しかし、自身では「まだまだレギュラーではない」と。
小園 やっぱり全部に出てレギュラーになると思うので。昨年は開幕時点では二軍でしたし、今年は開幕から試合出場を続けていけたらと思いますね。結果に関しても今季はしっかりと意識していきたいなと思うんですけど、まずはショートで全試合に出られるようにやっていきたいです。
──昨季が終わってから『全試合フルイニング出場』と、今季に向けての目標を口にしてきました。
小園 昨季、左ピッチャーのときに代打を送られたり、9回のタイミングで交代したりということがあったので。そこに関しては・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン