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ふるきをたずねて新しきを知る!?

プロ野球“ゼニ”昔話

 

契約更改での悲喜こもごもはいまも昔も変わらない。
いや、ひょっとすると昔の方がずっとシビアだったかも……。
ここでは、過去のプロ野球のマネー事情における昔話をお届け。
これを読めば、現在の選手がいかに恵まれているかが分かるかも!?

※金額は推定
写真=BBM

其の一
ミスターの契約金はどこへ?

 ミスタープロ野球こと長嶋茂雄巨人へ入団したのは1958年。契約金1800万円での入団だったが、当時、日本最高の地価だった銀座・三愛前の土地が1坪(3.3平方メートル)263万円。長嶋の契約金で約7坪を購入できるのだが、2013年1月1日時点の日本最高地価は1坪あたり8910万円(丸ビルと山野楽器銀座本店がトップタイ)。つまり、現在の価値に換算すると約6億2300万円の契約金をもらっていたことになる。

 これだけでも驚きだが、ここからがミスターの本領発揮(!?)。この契約金を預けた銀行の名前を忘れてしまい、いまも人知れず預けられたままだとか(ホンマかいね)。その後、長嶋は65年に球界トップの年俸1800万円に到達し、年俸4924万円だった74年にユニフォームを脱いだ。

▲1957年に巨人と契約した長嶋[中央]。現在の金額に換算すると6億円ほどの大金の行方は……



其の二
カネを抑えたきゃ頭を使え!?

 1973年オフ、当時のロッテ金田正一監督はユニークな契約更改方法を導入して周囲を驚かせた。それは選手に来季の希望年俸を記入させ、球団宛てに郵送させるという方法。実は、郵送方式は珍しいものではなかったのだが、それは“最終条件”として球団が提示した年俸に選手がサインをするもの。白紙の用紙が送られてきて、そこに希望額やチームへの意見などを書かせるスタイルは画期的だったのだ。もちろん、それを基に選手と話し合いを行うのだが、「バカげた考えを書いてくる選手は・・・

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