写真＝平山耕一

　3月8日。強風吹きすさぶ常葉菊川高のグラウンドで、佐野日大高・田嶋大樹が腕を振る。1球1球にどよめきが起きた。ネット裏で見ていた関係者から「あんな球打てない」「速い」と声が上がる。西武、ソフトバンクなど国内6球団のスカウトが集結。注目度の高さを物語った。

　予想以上の復活だった。くしくも、佐野日大高が前回センバツに出場した07年に、春を制した常葉菊川高と対決。“お家芸”となっているフルスイングは健在だ。

　田嶋は5回からマウンドに上がった。まずは直球中心の組み立てで三者凡退…