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今季は開幕3試合目で打線の中軸を担う西岡と福留の激突事故がありながらも猛虎打線は好調で、首位巨人を猛烈に追い上げている。その原動力になっているのが、四番にどっしりと座る新助っ人のゴメスと阪神5年目を迎えた安打製造機のマートンだ。日本野球を知り尽くしたマートンがゴメスを公私でサポートしながら相乗効果で好調を維持しているのだ。
写真=佐藤真一、早浪章弘



ヒゲの友だち同士
伸ばす理由は……


 お立ち台に立つ両雄がアゴに蓄えたヒゲを触り合った。7月9日の広島戦(甲子園)。3回にマウロ・ゴメスが左翼席に15号ソロをたたき込むと、マット・マートンも5回に10号2ランを左中間席に放り込んだ。和田阪神が誇る四、五番コンビが初のアベック弾をマークし、チームは破竹の6連勝を飾った。「ヒゲの友だちだよ! いつもパピー(ゴメスの愛称)が本塁打を打った後に『続けて打ってくれ』と言ってくるんだ。2者連続じゃなかったけど、2人で打ててよかったよ」

 マートンが試合後、気持ち良さそうに汗をぬぐった。「ハッピーだね!」と隣で取材を受けていたゴメスも、満面の笑みを浮かべた。すっかりチームの代名詞となったGM砲の活躍。マートンは実績どおりで、額面どおりの働きを見せているものの、開幕時点でこのような共演は想像できなかったのも事実だ。

 ゴメスは夫人の出産と長女の体調不良で2月1日のキャンプインに間に合わなかった。来日後も右ヒザ裏を痛め、実戦出場は3月中旬までずれ込んだ。明らかに調整遅れの雰囲気が漂う中、和田監督はあえて新助っ人に四番を託した。

「ゴメスがオープン戦中から出遅れていた。見切り発車のようなところがあったけど、開幕から四番として非常にいいものを見せてくれた。その後を打つマートンが・・・

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