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この男が残り少ない登板機会の中で何勝できるかで阪神の優勝も見えてくる、とは言い過ぎだろうか。藤浪晋太郎、プロ2年目。今や阪神の先発陣に欠かせない存在となった。今年も「2年目のジンクス」など微塵も感じさせず8勝7敗と貯金1つだが、いま、投球バランスでコツをつかんだという。これからますます楽しみな20歳右腕が意気込みを語った。
取材・構成=椎屋博幸 写真=松村真行、BBM

左打者は苦手じゃない


──現在のところ調子はいかがですか?

藤浪 僕の中ではボール自体はそこまで悪くないと思っています。2試合連続で負け投手になりましたが、それ以前の巨人戦(8月14日=甲子園)では悪くなかったです。

──最近は左打者に小さく落ちる球種を使っているように見えます。

藤浪 それはツーシームです。中指、人さし指を縫い目にかけて投げているだけなんですが、少し落ちる感じですね。左打者のアウトコースに投げています。最近は良いコースに決まるので、使っています。

──左打者への苦手意識と言われていますが……

藤浪 僕自身そう思ったことはないです。しっかりコントロールさえすれば打たれないと思っています。左の好打者が各チームに多いので、どの投手も打たれるんじゃないかなと思います。僕の場合は、被本塁打も右打者(4本、左打者2本)の方に多く打たれていますし、少し被打率(.300)が高いかなくらいで、僕自身は気にしていないです。

つかんだコツを今は離したくない


──そうですか。最近では、オールスターが明けてから特に安定した投球になっているのではないですか。

藤浪 というよりは、オールスターより前の7月15日の中日戦(ナゴヤドーム)で完投してからですね、良くなっていったのは。あのときはいいバランスのいい感覚がありました。

──そこからイメージが出来上がった。

藤浪 そうですね、それまでずっとバタバタしていたピッチングフォームが、「ああこうしたらフォームが安定するんや」というコツみたいなモノが一つ見つかりました。

──一つ……。

藤浪 フォームの中で立ったときの感覚や、テークバックのタイミングなどの感覚的な部分ですね・・・

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