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 8月に2カードあった原巨人との直接対決をいずれも負け越し、自力Vが消滅した和田阪神。首位まであと一歩まで迫りながら、高い壁を超えられない。9年ぶりのリーグ制覇の可能性は残されているのか。逆転Vへのシナリオを想定する。
※成績は8月31日現在

その1 エースの復権なるか


 期待の大きさを物語っていた。能見篤史が7回を2失点でまとめ、7勝目を挙げた8月29日のヤクルト戦(甲子園)後、中西清起投手コーチが偽らざる本音を口にした。

「内容うんぬんよりも、最後はエースに賭けたいというのはあるな!」

 レギュラーシーズンでは最後の伝統の一戦となる9月11日(甲子園)の先発を示唆した。

 和田阪神にとっては、最後の切り札と言ってもいい。能見は今季、5月下旬の5勝目を最後に、6連敗を喫するなど、白星に恵まれない日々が続いた。さらに左ワキ腹を痛め、7月には登録抹消の屈辱も味わった。

 首脳陣は負担軽減のため、7月下旬、左腕を巨人戦の先発ローテーションから外す決断を下した。これが功を奏し、8月は2勝1敗、防御率2.25と復調。最終決戦に臨む準備は整った。

「チームに迷惑をかけてきたんで、何とか取り戻さないと」と意気込むサウスポー。巨人戦通算18勝のエースが、意地を見せられるか。

▲今季不振の能見だが、首脳陣も最後はエースに頼らざるを得ない。今こそ巨人戦で快投を。それがチームに勢いを与える



その2 ビハインドで攻めの継投を・・・

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