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 2009年から6年間の秋山幸二監督下では3度のリーグ優勝と2度の日本一を達成。その間、Bクラスに転じたのは13年の1度きりと、上位で安定した戦いを繰り広げてきた。野手では脂の乗り切ったレギュラーがそろい、若手も順調に育っている。投手には力を出し切れていない選手が多い印象だが、頭数は12球団一の陣容。そのチームを秋山前監督とは西武、ダイエー(現ソフトバンク)を通じて現役生活をともにした工藤公康新監督が引き継いだ。

 CSファイナル初戦を翌日に控えた10月14日の突然の退任発表に、あわただしさを伴った監督就任となった。今春から筑波大大学院の人間総合科学研究科に通い、トレーニング法やコーチング理論を学ぶ。講演や野球教室、テレビ出演のスケジュールもびっしりと埋まり、その調整にもひと苦労。宮崎県宮崎市で行われた秋季キャンプの視察も11月13日と21日の2日間のみだった点もその多忙さ、急転直下の就任だったことをうかがわせる。

 それでも依頼を受けたのは、ホークス時代に苦楽をともにした王貞治球団会長からの「なんとかおまえが頑張ってやってほしい」の一言。「君がやっている、やってきたことを存分に伝えてほしい」とこれまで野球人として取り組んできた青少年への指導や野球をより深く学ぼうとする姿勢を評価されたことがユニフォーム復帰を決意させた。

 目の前の課題となるのが・・・

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