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星野仙一監督の電撃辞任を受け、新指揮官の大役を担うことになった大久保博元監督。だが、過去のトラブルを懸念してファンから就任に対する異例の反対署名運動も起こるなど、かつてない逆風の中での船出となっている。監督就任から約3カ月。大久保新体制のリアルな現状を地元ファンの反応も交えながらリポートする。



 これから待ち受けているであろういばらの道に向け、大久保博元新監督は身を引き締めた。10月14日の就任会見。当日朝に球団側からの正式打診を受け、大役を引き受けた。「星野監督という球界の伝説のような方の後は『厳しい』を越えるプレッシャーがあります」と決意を明かした。

 逆風は球団にとっても新しく就任した指揮官にとっても、想像以上だったかもしれない。9月上旬に星野前監督が退任の意志を球団に伝えた。当初から内部昇格を軸に議論が進められていたが、決定までには1カ月半もかかった。西武の二軍コーチ時代に暴力沙汰を起こした過去が大きく影響したことは確かだ。球団内部でも起用に慎重な声もあり、最終決定まで時間を要した。

 球団だけではない。闘将の退任発表直後、地元紙が一、二軍の本拠地付近で次期監督に望む人のアンケートを行った結果、大久保新監督を支持したのは100人中9人と1割にも満たず、ファンからは異例の監督就任に対する反対署名運動まで起こった。

 結果的に見れば、さまざまな反対の声を押し切った形となった人事だが、安部井寛チーム統括本部長は「外部から呼べば、選手の力を把握するのに半年はかかる」と説明した。12年に一軍打撃コーチ、13年に二軍監督を務めた。一、二軍ともに知る存在は若いチームをまとめる上で適任という判断があった。

 バッシングの声は目立った一方・・・

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