週刊ベースボールONLINE

2015甲子園特集

話題校、ようやくつかんだ夢・三沢商

 

悲願の甲子園出場を達成した話題の2校を紹介する。茨城県内では強豪と言われながらも、決勝のカベに阻まれ続け、ようやく突破した霞ケ浦。そして、守りを徹底して鍛え、強豪私学を撃破。29年ぶりの切符をつかんだ青森・三沢商。2校の熱い夏はまだ続く。
文=高橋昌江

ケース守備練習を重視、守りからリズムを作れた


まさかのサヨナラ暴投で29年ぶりの甲子園をつかんだ三沢商。徹底した守備練習が実を結んだ[写真=松田杏子]



 ノーシードの三沢商が、3季連続甲子園出場の八戸学院光星に延長12回、サヨナラ勝ち。1986年以来、29年ぶりの甲子園だ。浪岡健吾監督は「選手たちは応援の後押しを受け、のびのびとやってくれた」と喜んだ。

 こんな幕切れを誰が予想しただろうか。延長12回裏、三沢商は八番・米内山将輝が右翼線二塁打で出塁。九番・野田海晴の二ゴロで三塁に進んだ。一番・佐藤拓海はストレートの四球で歩き、二死一、三塁。二番・鎌本憲主将は2ストライクからのチェンジアップに空振り三振し、「しまった」と思った。ところが、ボールはワンバンドし、バックネット方向へ。三走・米内山が本塁に頭から突っ込む。「セーフ」。球審が広げた両腕が、重い扉を開いた。

 青森山田、光星、八戸工大一、弘前学院聖愛……。青森は長く、私学勢が席巻していた。「私立の分厚いカベをどうやったら砕けるか・・・

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