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再び世界に旋風を!日本人メジャー特集

日本人メジャーの系譜。「夢のまた夢」から「ボーダーレス時代」へ先駆者たちはいかに挑戦を続けたのか

 

かつては「大リーグ」のほうが通りがよかった。日本人とは比べものにならぬほどのパワーと技術を持った“怪物たち”が君臨する別世界だと思われていた。しかし、そこに多くの日本人選手たちが挑み、いまや完全に「ボーダーレス時代」となった。


第1号マッシー村上登場


 日本人メジャーの元祖は1964年、サンフランシスコ・ジャイアンツの村上雅則だが、それ以前にも可能性がなかったわけではない。古くは35年、まだプロ野球のリーグ戦が始まる前だ。34年の日米野球でメジャー・リーガーに強烈なインパクトを与えた巨人沢村栄治が、アメリカ遠征中にファンがサインを求めたと勘違いし、カージナルスのスカウトが差し出した契約書にサインをする“事件”があった。無効を主張した巨人に、そのスカウトは米コミッショナーに訴えると言ったが、巨人は米球界に加盟しているわけでもなく、脅しにもならなかったという。

契約第1号?は沢村栄治/写真は1936年


 51年には、“フォークボールの神様”中日杉下茂が契約寸前まで行った。同年の開幕前、杉下は巨人・川上哲治らと一緒にマイナーのサンフランシスコ・シールズの春季キャンプに野球留学。中日とシールズの間には、そのまま1年間、杉下をアメリカでプレーさせる口約束があったらしい。杉下は「当時のアメリカは人種差別がひどくてイヤだった」と拒否したが、現地のオープン戦でアメリカのバッターが打てなかっただけでなく・・・

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