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CLOSE-UP チームをけん引する主砲

広島・鈴木誠也 4連覇へ導く等身大の四番 「空気が重いとき、自分が打って勢いづけられるようにしたい。それが四番だと思う」

 

打線で二枚看板を形成していた丸佳浩がチームを去り、チームの精神的支柱でもあった新井貴浩は引退した。戦力的にも、そして精神的にも、その肩にかかる責任はますます重くなってくる。それでも、この男ならそれを受け止め、そしてこなしてくれるはずだ。今季から背番号1となった背中に、チームの命運を背負って立つ。
文=前原淳 写真=早浪章弘

キャンプから、その打撃は一層すごみが増した感がある。あとは、精神的にも肉体的にも、1年間いかに高い状態を維持できるか、だけかもしれない


 今春の広島キャンプは新加入の長野久義や新人・小園海斗らに注目が集まった。そんな中、新背番号1を背負う鈴木誠也は過度な注目やにぎわいにさらされることなく、静かに、そして黙々と調整の段階を上げている。2年連続MVPの丸佳浩が抜けた広島打線で不動の打順は「四番だけ」と東出輝裕打撃コーチが断言するほど、鈴木への期待と信頼は厚い。

 キャンプでは昨年11月に右足首のボルトを抜く手術を受けた影響で別メニューが続いた。ただ、同じ手術明けで迎えた昨春とはまったく違う。初日から外野守備に就き、打撃では豪快なサク越えを披露。打球音が違う。レベルの違いをまざまざと見せつけた。ランチ特打で並んだ長野も「体も大きいし、すごいスイングするなと思った」と驚くレベルにある。

 術後を感じさせない動きでも別メニューが続いたのは、患部の状態を不安視していただけではない・・・

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