社会人選手の最高の晴れ舞台である、第90回都市対抗野球大会が7月13日に東京ドームで開幕。各地区の代表で地域、会社のためにプレーするが、ドラフト候補選手にとっては、アピールの場でもある。来季から「即戦力」の呼び声が高い、4投手の最終調整に密着した。 取材・文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎 都市対抗を前に富士山を見下ろす中伊豆・修善寺でキャンプを張り、心身とも最高の状態で開幕を迎える
最後の追い込みである。JR東日本は都市対抗を控え、6月末から5日間、中伊豆ワイナリーヒルズベースボールスタジアムで強化合宿を張った。両翼100m、中堅122mは、東京ドームと同規格。
太田龍は最初の3日間で400球を投げ、4日目に組まれたオープン戦(対三菱日立パワーシステムズ)では2回無失点。登板前はブルペンで捕手を座らせ、30球以上を投じる熱の入れよう。翌日も投げ込みを行い、充実のキャンプを打ち上げた。
「都市対抗は観客が多く、やりがいがある。会社の人も全力で応援してくれるので、1試合でも楽しんでくれたら、と。とりあえず初戦から一つひとつですが、優勝しかない」
れいめい高では最速149キロのプロ注目右腕も、3年夏は県大会準々決勝敗退。右ヒジを痛めた事情もあり「仮に指名されても焦るだけ。レベルの高い社会人で3年間プレーして、上位指名で行く」と、プロ志望届の提出を回避している。1年目はフォームと体づくりに専念した。
2年目は都市対抗本戦で3試合に登板し計11回2/3で自責点0と4強進出に貢献し、新人賞にあたる「若獅子賞」を受賞。1年目は
田嶋大樹(現
オリックス)、2年目は
板東湧梧(現
ソフトバンク)が主戦投手として投げてきた姿を見た太田は・・・
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