再び頂点に立つため、チーム一丸となってキャンプで厳しい練習を重ねている昨季王者の西武、巨人。その中でも特に強い決意がみなぎる選手をピックアップしてインタビュー。まずは西武の源田壮亮だ。今季、メジャー移籍した秋山翔吾の後を継いで主将に就任。3連覇のために新キャプテンが考えていることとは──。 写真=内田孝治、大泉謙也(インタビュー) 大事にしたいのはチームの和
自分らしく、ライオンズらしく──。 パ・リーグ3連覇へと駆ける西武の新主将・源田壮亮は大役就任にも自然体を貫く。それでも3年間レギュラーを任されたこと、3年連続クライマックスシリーズ(CS)敗退という苦い経験は、源田の意識を、これまで以上に勝利へと向かわせている。 2017年の西武入団以来、一貫して個人タイトルには興味を示さず、チームの勝利だけを追い求めてきた源田。チームからの信頼も積み上がり、リーダーとしての適性は十分に高い。 ──キャプテン就任の経緯から教えてください。
源田 昨年11月のNPB AWARDSのときですね。
辻発彦監督も来られていて、控室で会うとすぐに「来年、キャプテンを頼むぞ」と伝えられました。ただ、何か特別なことを求められたわけではなく、「今までどおりやってくれたらいいから」と。それで「はい、分かりました」とお受けしました。愛知学院大のときはずっと試合に出ていたからという感じでキャプテンを任されたと思いますけど、今回は重みが違いますからね。身が引き締まる思いです。
──前任の秋山翔吾選手がメジャー・リーグのレッズに移籍し、自分が指名されるかもしれないということは頭にありましたか。
源田 それは特になかったです。ただ、言われて驚いたということもありませんでした。誰かに相談したというのもないですし、監督の言うように特に何かを変えなければいけないというふうにも思っていません。
──キャプテンを引き受けて考えたことはどんなことでしょう。
源田 チームの和は大事にしたいと思っていますけど、それくらいです。シーズン中、チームのいろいろな人と食事に行って、いろいろと話ができたらいいですね。秋山さんにも「ピッチャーとも食事に行ったほうがいいよ」と言ってもらったので、ちょっとずつやっていきたい。先輩たちにも「サポートするから」「一緒に頑張ろうや」とか、そんな感じで言ってもらっています。
──以前、「自分はキャプテン向きじゃない」と話をされたことがありましたが、秋山選手には「みんながリーダーとして、その背中を見るようになる」と期待されていました。
源田 いや、いや。僕にはチームを引っ張っていく力もないですし、圧倒的な技術があるわけでもない。ただ、みんなで前を向いて戦えるような雰囲気作りは、周りを見ながらやろうとは考えています。3年間、試合に出してもらいましたし、自分のことはしっかりとやって、それにプラスして、何か気づいたことがあれば声を掛けたり、ピッチャーも若い選手が多いので、いろいろ目を配ってやりたいです。
──目指すキャプテン像というものはありますか。
源田 理想のキャプテン像とか、この人が正解なども分からない。プロはみんな、それぞれ自分というものを持っている。特別にすることはないんじゃないかな。秋山さんもキャプテンになる前と、なってからとで変化は感じませんでした。もともと、言うべきことは言える方でしたけど。
──源田選手も試合では先輩であっても、言わなければいけないことは言っている。秋山選手も源田選手への送球が少し乱れると「もう少しこうしてください」と言われると話していたみたいですが。
源田 それはふざけて言っているので(笑)。でも、本当に・・・
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