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キャッチャー大考察

投手・川口和久が語る名捕手の条件「投手の性格に合わせ長所を引き出すのが名捕手」

 

ここからは各ポジションから見た名捕手の条件は何かを考察する。投手、走者、打者の立場から野球解説者に話を聞いたが、まずは、捕手と密接な関係を持つ投手の視点から。川口和久氏が語る名捕手とは――。
取材・構成=椎屋博幸 写真=BBM

各投手の特長や性格を把握し、さらにその日の調子を見ながらリードを組み立てた広島の達川(右)。名捕手の一人と言えるだろう


あうんの呼吸を生むリード


 名捕手の定義は難しい。時に配球を考え過ぎて迷捕手になることもあるからね(笑)……。まあ、これは冗談。試合は当然、捕手が投手に対してサインを出すところからスタートする。その中で投手を気持ちよく投げさせることができるのが名捕手の条件だと思う。

 さらに試合の中で必ずあるピンチの場面で、捕手が主導権を握ってうまくリードする。そのような場面、場面で臨機応変に対応できるのも名捕手の条件だと思う。つまりメリハリがつけられる、状況判断ができる。その引き出しがたくさんあればあるほど名捕手なんだと思う。

 もちろん、投手自身も試合の中で、自分の現状を把握しながら捕手の要求にしっかり応え、時に注文を出す。そこに“あうん”の呼吸が生まれ、試合に勝てるピッチングに結びついていくんだと思う。

 捕手の気持ちというのは・・・

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