週刊ベースボールONLINE

2020ユニフォーム大特集 グラウンドに咲く花

コシノヒロコとネーミングライツ

 

ネーミングライツの元祖LION


 銀座の路上ですれ違った際、互いに「千葉さんか」「岡本さんか」とだけ言い、しばし見つめ合ったのが出会い。そのまま2人は親友になったという話を先輩記者の大内隆雄さんから聞いた。巨人の猛牛・千葉茂と、「芸術は爆発だ!」の岡本太郎画伯だ。その縁から岡本は千葉が1959年に近鉄監督となった際、有名な“猛牛マーク”をプレゼントしている。

 その後、ファッションデザイナーの三宅一生さんが、88年オフに誕生した福岡ダイエーホークスのユニフォームを担当したこともある。胸のネームのあしらいなどが斬新だったが、むしろ三宅さんらしい奔放さが出たのは、グラウンドコート背中のデカデカとした鷹マークと、鷹の顔が描かれた別名「ガッチャマンヘルメット」。さすがのトップデザイナーでもユニフォームという制約のあるものでは、そうそう革新的なことはできないのだなと思った記憶がある。

 そのあたりの葛藤は、97年に近鉄が本拠地を藤井寺球場から大阪ドームに移転する際、新ユニフォームのデザインを担当したコシノヒロコさんのインタビューにも見られる。

「選手は保守的で、斬新なものを敬遠し、少しだけメジャー・リーグのイメージが入ったオーソドックスなユニフォームならば、安心して着られるというんですよ。私はね、本当はもっと独自の日本らしいデザインを重視したものを作りたかったの」

 このとき、コシノさんは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング