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千葉ロッテ30周年 飛躍の鼓動

ロッテ・チーム強化の舞台裏 2025常勝軍団への道 明日を変える『プロジェクトM』

 

若手が芽を出し始めるなど、着実に進んでいるチーム強化。その取り組みをひも解けば、見えてくるのは何も現場だけではない。監督・選手、球団職員、そしてファン──。いずれも共通認識は“勝利”の二文字のみだからこそ、確かなドラフト戦略を打ち出すなど、明確な中長期的なビジョンを掲げている。

昨季のCSファーストステージ突破後、スタンドにあいさつするナイン。スタジアムを包む熱狂は絶えず継続させていく


誇りを持つため


 本拠地・ZOZOマリン。選手用の入り口からロッカールームを結ぶ廊下のカベには、力強い言葉が並んでいる。

『その1点が、明日を変える。』

『だから、俺たちは熱狂する。その粘り強さに。本気の執念に。』

 士気を高める言葉のほか、ファンの思いが代弁されたものもある。球場入りして最初に目にする場所。井口資仁監督も「気持ちが入る」と話すほど、熱い言葉の数々は、チームの共通認識として意識を高めるものにほかならない。

 思いを形へ──。“カベの言葉”は球団の取り組みを象徴するものだが、ことの始まりは2018、19年の球団経営の黒字化。ただ当時は、球団全体の明確な方針がなかったのも事実だった。漠然と進んだ先の“黒字化”でもあった。

 さまざまなイベントを展開して集客数を伸ばし、ファンの熱量を高めた結果が出たものの、チームは井口監督初年度の18年がリーグ5位、翌19年は4位。順位こそ上げるも、いずれもBクラス、参戦したのは優勝争いではなく、CS争い。苦闘するチームとは対照的に、球団経営は黒字化に成功。そんなとき・・・

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