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2022魅惑のスジアム 現地取材レポート

夢の球場が現実に フィールド・オブ・ドリームス

 

不朽の名作とMLBがコラボした夢の企画が、2021年8月12日(現地時間)に開催された。野球好きなら誰しも知っている映画「フィールド・オブ・ドリームス」。その1900年代のメジャーの舞台をそのままそっくり再現し、実際に公式試合を行った。まさに夢の時間であるが、その現場に大リーグ評論家の福島良一氏が降り立った。1年前の興奮の出来事をレポートする。
文=福島良一[大リーグ評論家] 写真=福島良一、Getty Images

映画のシーンそのままに選手たちがバックスクリーン横のトウモロコシ畑の中から登場


トウモロコシ畑の中に


 1989年に公開されて以来、映画「フィールド・オブ・ドリームス」は不朽の名作として名高い作品。映画のロケ地は観光名所となり、全米各地から大勢のファンが訪問するまでになった。そこでMLB機構はロケ地の隣りに新球場を建設。2020年に映画の主題となったホワイトソックス対ヤンキースの公式戦開催を発表した。

 アメリカ第3の大都市シカゴから西へ約330キロ。イリノイ州からミシシッピ川を越えるとアイオワ州の大穀倉地帯となり、真っ青な空と一面見渡す限りのトウモロコシ畑が広がる。やがてダイアーズビルという町に到着し、さらに天まで続くような畑の中を行くと突然景色が変わる。あのフィールド・オブ・ドリームスが目に飛び込んで来るのだ。

 その映画を観て以来、一生に一度は訪れたいと思い続けていた場所。主人公の農民レイ・キンセラが「それを作れば、彼はやって来る」という不思議な声を聞いて、収穫間近の畑を潰して作った、まさに夢のフィールド。新型コロナ禍のため2年越しの開催となったその天国に一番近い場所へついにやって来た。

 まずは8月12日の試合前日・・・

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