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2022魅惑のスタジアム 12球団本拠地ガイド

【ほっともっとフィールド神戸】緑あふれる自然と近未来の雰囲気

 

新型コロナ対策の入場制限が緩和されスタジアムに熱気が戻ってきた。スポーツ観戦の醍醐味は、ライブ体験に尽きる。エースが気合いを吐き出しながら、ミットに投げ込む剛速球。四番打者がたたいた乾いた打球音。スタンドからの手拍子や拍手。どれも球場を訪れないと味わうことのできない、貴重な体験だ。過去2年、コロナ禍であっても12球団の本拠地は、新たなファンを迎えるために進化してきた。今号は「球場特集」として、スタジアムの魅力をお届けする。さあ、野球場に足を運ぼう!

ほっともっとフィールド神戸


 鮮やかな緑の天然芝がよく映える。完成したのは1988年3月6日。グリーンスタジアム神戸の愛称が付けられ、同年にオリックスの前身・阪急ブレーブスがオープン戦2試合、公式戦1試合(対南海)を開催した。89年に、その阪急の親会社が変わり、オリックス・ブレーブスとなると、翌90年8月13日に西宮球場からの移転が発表され、91年にオリックスの本拠地となった。“神戸の球団”としてスタートを切ると、94年にイチローが当時の日本記録となるシーズン210安打を放って大ブレーク。平均入場者数も右肩上がりに伸びる中で95年に阪神淡路大震災が発生も、被災した人たちは懸命にプレーする選手たちを応援するとともに、希望をもらい、『がんばろうKOBE』のスローガンで一体となってスタンドも熱く盛り上がり、球場が復興の灯に。同年からリーグ連覇を成し遂げ、神戸の街に希望の光を与え続けた。

 そんな球場も進化し続けてきた。本拠地初年度の91年には『DJ KIMURA』がメジャー風のアナウンスで球場を盛り上げ名物に。2000年になると『ボールパーク構想』を打ち出し、土だった内野も天然芝となり、より緑鮮やかなスタジアムへ。プロの本拠地球場の内野に天然芝を敷くのは、後楽園球場以来のことだった。03年には、球場初のネーミングライツとして『ヤフーBBスタジアム』となり、05年からは『スカイマークスタジアム』に変わった。名ばかりではなく、拠点を構える球団も、05年に近鉄と合併してオリックス・バファローズへ。それでも、Wフランチャイズ制を採用して、大阪ドーム(現・京セラドーム)とともに本拠地に構え続けた。08年にWフランチャイズ制が廃止されたが、以降も毎シーズン欠かさず試合を開催し、11年から現名称となる『ほっともっとフィールド神戸』となった今なお、“準本拠地”としてホームゲームを開催し続けている。

Wフランチャイズ制の廃止により、“準本拠地”となるも毎年、試合を開催。ファンからの人気も絶大だ


 その間も、進化し続けてきた。自然に彩られる環境はそのままに・・・

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