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<MLB version>Over 50th Home-run History

ベーブ・ルースの登場により本塁打が野球の華となる時代へ 海の向こうのメジャー本塁打事情

 

日本では村上の55本塁打が話題になっているが、海の向こうMLBでも本塁打が大きな話題に。ヤンキースのアーロン・ジャッジがア・リーグのシーズン本塁打記録61本にあと1本に迫ったのだ。両国でこれだけ盛り上がるということは、ホームランにはそれだけ華と夢があるのだ。特に「50」が大きな目安になっている。理由としては最初に50本を超えたベーブ・ルースが多くの打者の目標になっているようだ。ここではMLBの50本塁打のヒストリーを見ていこう。
写真=Getty Images ※現地時間2022年9月25日現在

1920年に史上初の50本超え54本塁打を放ったベーブ・ルース。アメリカのレジェンドであり、すべての打者の目標でもある


ベーブ・ルース以来


 もう約100年も前にメジャーでは50本塁打を記録した選手がいた。ヤンキースのベーブ・ルースだ。1920年に54本塁打を放った。レッドソックス時代の18年は11本塁打。19年は29本塁打で本塁打王を獲っているのだがヤンキースに移籍した20年にいきなりこの数字を残し、さらに翌21年に59本塁打をたたき出した。

 ルースの登場まで、外野スタンドの概念はなく、彼の本塁打を見たいというファンのために外野席が設置されたというぐらい野球は人気のスポーツとなった。今季ヤクルト村上宗隆が55本塁打を打ったときに、スポーツ番組だけでなく情報番組でもトップの扱いで盛り上がったが、当時はそれ以上の国民的な盛り上がりだったことが想像できる。

 ルースはさらに27年に60本、28年に54本と計4回50本塁打以上を放っており、まさにアメリカの英雄として絶大な人気を博した。同時に本塁打が「野球の華」となっていくのは必然だった。

 そこからビッグベースボールが全盛になっていく。30年にカブスのハック・ウィルソンが56本塁打を放ってから30年代はジミー・フォックスが2度50本を超えるなど3人が達成。40年代が3人。50年代に入るとミッキー・マントルやウィリー・メイズなどが達成。ロジャー・マリスはルースの60本塁打を超え61本塁打を61年に記録し、ア・リーグ記録。その記録を塗り替えようと今季、同じくヤンキースのアーロン・ジャッジが60本塁打(現地時間9月23日)を放ちあと1本となった。

 話を戻すが・・・

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