鉄仮面を崩さぬまま、淡々と投げ続け、高い精度を保った日本ハムのサウスポー。打線の援護に恵まれず8勝に終わったものの、72年ぶりとなる偉業を達成できた理由をデータから解き明かしていく。 データ提供=Japan Baseball Data 与四球率とK/BBは驚異的な数字に
歴史的な投球だった。日本ハムのサウスポー・加藤貴之は今季、中継ぎ1試合と先発21試合の計22試合に登板し、無四球が13試合、与四球1が7試合、2つの四球を許したのが2試合。計147回2/3を投げながら、わずか与四球11という圧巻の精度を見せつけた。与四球11は、1950年の阪急・
野口二郎が記録した規定投球回以上でのシーズン最少与四球14を72年ぶりに更新するプロ野球新記録だった。
9イニングあたりに換算した四球数を表す与四球率は、驚異の0.67。9回を投げ切っても平均で1つの四球を出すか出さないかというレベルだ。こちらも50年に野口が記録した0.69を上回っている。
では、なぜ加藤は四球を出さないのか。一つはもちろんコントロール、もう一つはカウントだ。
まずは・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン