ギアを入れれば、いつでも150キロを出せる自信がある。力で圧倒できるサウスポーの存在は、まさしくドラフト1位候補。学生ラストイヤーはチームのために腕を振る覚悟である。 取材・文=岡本朋祐 写真=矢野寿明 神宮を主戦場にする東都一部とは異なり、東洋大は脚光を浴びる機会の少ない東都二部だが、今春は多くのNPBスカウトが視察に訪れるはず
栄養と肉体改造で球速アップ
東洋大は東都大学野球連盟の二部に在籍している。同連盟は四部まで22校が加盟。一部6校が全日本大学選手権での「日本一」を目指す権利がある。1月1日に就任した井上大監督が指揮する東洋大は今春、二部優勝を遂げ、一部6位との入れ替え戦を制して、21年春以来の一部へ昇格することが目標。そして、秋には一部優勝、明治神宮大会で「秋日本一」を達成する。浮沈のカギを握るのは、155キロ左腕・
細野晴希だ。
「投げる試合は、すべて勝つ。全勝優勝。日本一の投手になりたいです」
最速140キロだった東亜学園高では、NPBスカウト注目の存在だった。高校3年生の4月には、高校日本代表の国際大会対策研修合宿のメンバー37人に選出された。大船渡高・
佐々木朗希(現
ロッテ)がシート打撃で高校生最速の163キロを計測した場で、興南高・
宮城大弥(現
オリックス)、星稜高・
奥川恭伸(現
ヤクルト)らトップレベルの高校生が集結。しかし、細野は春の東京大会と日程が重複したため、参加は見送られた。
3年夏は・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン