一軍戦力として活躍を目指すのは、“新”戦力ばかりではない。現存戦力たちも、今季こそ“真”の戦力として一軍舞台での躍進を狙っている。そんな“真”戦力候補たちをピックアップする。 1人目は、3年目の覚醒を予感させる巨人・秋広優人。昨季は二軍でイースタン最多の98安打を放ったが本塁打は9本止まり。一軍出場のチャンスは最後まで訪れなかった。このオフは2年連続で
中田翔に弟子入りして自主トレを敢行。スイング軌道を見直しながら「食トレ」で増量にも成功し、キャンプではフリー打撃で特大弾を連発して周囲の視線を一身に浴びている。自身も「自主トレで(中田)翔さんと一緒にやってきた形ができてきている」と確かな手応えを口にする。
見据える先はレギュラー奪取、さらには開幕スタメンだ。ターゲットは左翼か中堅、もしくは一塁。キャンプでは三塁守備にも取り組み、
元木大介作戦兼内野守備コーチの鬼のノックを浴びた。
原辰徳監督はWBCに出場する
岡本和真のバックアップ、リスク管理の一環として秋広の三塁を考えているようだが、秋広自身にとってはチャンス以外の何物でもなく、「多くのポジションを守らせてもらえるのは悪いことではない」と前を向く。もちろん、一塁に狙いを定めるなら師匠の「中田翔超え」が求められることになるが、未来の大砲のポテンシャルが花開けばチャンスはゼロではない。
200cmの大型スラッガーは覚醒を果たし、背番号「55」を託したチームの期待に応えてみせる。
秋広と同様、スラッガーとして内野の一角を狙うのは、こちらも3年目の
西武・
渡部健人。120kg近い体重を生かし、新人年の21年からイースタンで本塁打王、打点王の打撃2冠を獲得。飛躍を期した昨年はキャンプでA班スタートも、オープン戦途中で二軍落ちし、そのまま一軍昇格を果たせずシーズンを終えた。イースタンで97試合に出場し、打率.184、10本塁打、30打点。自分の打ち方を見失うほど苦しんだ1年だった。
殻を破るために何かを変えなければいけない――。10月から栄養士と相談し、食生活を改善。巨体を絞って、動きやすい体を手に入れることをオフの目標にした。今年もA班キャンプスタートとなったが、「全部アピールしないといけない」と自慢の長打力以外でも首脳陣の目に留まるように特守などでも必死に汗を流す。
「四番はチームの顔だと思いますし、一軍でも四番を打ちたい思いはあります。やっぱり、中村(
中村剛也)さんや山川(
山川穂高)さんのようにチームの流れを変える本塁打を打てる四番になりたいですね」と・・・
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