確かな攻撃力を世界に見せつけた侍ジャパン打線。その中には各チームで「四番」を張る5人の侍戦士がいた。WBCだけでは終わらない。次はそのバットで、チームを頂へと導く。 写真=BBM ※年齢は2023年の満年齢 三冠王をめぐる争い
侍の四番、日本の四番を担う男と言えば、まず名前が挙がるのはヤクルト・村上宗隆だろう。言わずと知れた史上最年少三冠王。ただ、WBCでは「遅れてきた主役」になったものの、「うれしい気持ちもあるが、悔しい気持ちもある」と振り返る。
栗山英樹監督から四番を託されながら1次ラウンド4試合で打率.143とどん底に陥り、準々決勝ラウンドからは打順を五番に下げた。メキシコとの準決勝で劇的なサヨナラ二塁打、アメリカとの決勝でも0対1から同点のソロを右翼席にたたき込むなど、最後は主役の一人となったものの、打順は最後まで「五番」のまま。指揮官は「ムネに『宿題を持ったまま終わるよ』ということは伝えた」と明かし、自身も「次は四番を打ちます」と返した。
3年後――。村上にとってはキーワードになる。ひとつはWBC2026へ忘れ物を取り返しに行くこと。もうひとつはMLBへの挑戦だ。今年から3年契約を結び、遅くても25年オフのメジャー挑戦が既定路線となった。その最初のステップとなる23年シーズン。周囲が2年連続三冠王を期待する中で、本人も当たり前のように「個人としてはキャリアハイを目指して、全部にこだわっていきたい」と口にする。リーグ3連覇と、その先の日本一へ。「全試合四番」として役割と責任を果たす覚悟だ。
その村上の最大のライバルとなり得るのは・・・
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