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高校野球地方大会特集 2023夏甲子園を目指す熱き戦い

<CLOSE UP>本誌注目の6大会 群雄割拠の“熱戦区”

 

歓喜あり、涙あり、そして波乱あり──。49の地区で熱戦が展開される夏。甲子園切符を手にするため、頂点を目指す“一発勝負”は、下馬評どおりに進むとは限らない。そんな中で6つの地区をクローズアップ。群雄割拠の熱戦区の展望をお届けしよう。

<東・西東京>東は2強体制に待った!! 西は名将が去り新時代へ


【参加チーム数(出場校)】
東 129チーム(140校) 西 123チーム(132校)

決勝で関東一を破り春の東京王者に輝いた帝京は12年ぶりの夏頂点を目指す


熱戦激化の東

 過去10度、決勝で敗れ続けた二松学舎大付が2014年に悲願の夏初制覇を果たして以降、東東京の勢力図が変わった。20年の独自大会を除く過去8大会は関東一(3回)と二松学舎大付(5回)が優勝を分け合う状況が続いている。

 だが、今年はその『2強』体制に待ったをかける。11年夏を最後に甲子園から遠ざかる帝京が10年ぶりに春東京王者に輝いた。関東大会ではセンバツ優勝校の山梨学院も撃破。最速147キロのエース右腕・高橋蒼人を中心に投手陣は駒がそろい、打線も切れ目がない。3度の全国制覇、かつて「東の横綱」と呼ばれた名門が優勝候補の本命だ。

 対抗はその帝京に対して21年夏以降3戦全勝の二松学舎大付。春はまさかの2回戦敗退も総合力は高く、優勝候補の一角であることに変わりはない。ノーシードの登場から夏3連覇、そして5季連続の甲子園出場を目指す。

 4年ぶりの夏制覇を見据える関東一も能力は高い。昨秋は都大会2回戦敗退も春は東海大菅生を破り準優勝と大きく成長。スーパー1年生・坂本慎太郎、2年生エース・畠中鉄心のW左腕を中心とした投手陣を擁し、夏の連戦を勝ち抜く。

 この3強が軸だが、一筋縄ではいかないのが今大会。守備力が武器の春8強・東京成徳大高に、昨夏準Vメンバーが多く残る日体大荏原、好投手を擁する修徳、堀越に強力打線の共栄学園と一冬を越えて力を伸ばしたシード校がズラリ。虎視眈々とジャイアントキリングを狙う。

 名門復活の夏になるか、それとも――。今夏は例年以上に熱い戦いとなりそうだ。

新たな扉を開く西

 2011〜13年の日大三を最後に西東京大会では連覇がなく、ここ10年を振り返っても決勝で延長あり、サヨナラありと激戦続き。そんな中、日大三を率いて2度の全国制覇を成し遂げた小倉全由監督が今年3月末で退任。新たな時代が始まろうとしている。

 優勝候補の一番手は昨秋の東京王者でセンバツ8強の東海大菅生。今秋のドラフト候補の大型右腕・日當直喜を擁するが、夏はエース一人では勝ち抜けない。二番手以降の投手陣の出来がカギを握る。

 続くのは・・・

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