週刊ベースボールONLINE

甲子園の光と影 あの夏の記憶。

<PLAYER'S VOICE>「僕らにとっての甲子園」【前編】

 

夢かなえた者も、破れた者もいる。それだけ全員が目指した場所だ。今なお第一線で活躍を続ける現役プロが、時を経て思う『僕にとっての甲子園』。
【後編】はこちら
※年齢は2023年の満年齢 甲子園出場表記は夏のみ

野村祐輔(広島/投手/34歳)「当たり前じゃない」


【出身校】広島・広陵 3年夏/07年出場

野村祐輔/初戦で駒大苫小牧を破ったことで勢いに乗り、決勝のマウンドへ


 センバツ(3年春)も経験していましたが、夏の甲子園は別物でした。同じ甲子園球場なんですけど、負けたら最後というのもあって、気持ちも違って。試合になれば甲子園というのは気にならず、一番緊張したのは甲子園練習。短い時間でしたけど、格別な時間でした。思い出に残るのは、駒大苫小牧との1回戦。負ける寸前までいって、9回に逆転で勝った。相手は、それまで夏は3年連続で決勝まで進んでいたチームだったので、あの勝利が自信になって、チームも勢いに乗って準優勝まで行けたんだと思います。甲子園は、僕らは恵まれているんだということを分からせてくれた場所。中井(中井哲之)先生からは、普段から常に「こういうのが当たり前じゃないんだぞ」ということは言われていた。いろんな人からのお祝いだったり、激励だったり。その意味が甲子園に出たことで分かりました。人間的にも野球人としても、成長させてくれたと思います。

鈴木大地(楽天/内野手/34歳)「目指す価値のある場所」


【出身校】神奈川・桐蔭学園 (出場なし)

 静岡の実家を出て神奈川の桐蔭学園に行ったので、そこまでのチャレンジをして甲子園に出られなかったのは悔しかったです。でも東洋大では「甲子園組には負けたくない」という気持ちを強く持っていましたし、出られなかった分、大学で頑張ろうというモチベーションにもなったので、悔しさを自分のパワーに変えられたかなと思います。もちろん(高校野球を)甲子園で終われるというのが一番だと思いますが、目指していた時間、一緒に目指してきた仲間、特に同級生は今でも特別な存在です。また・・・

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