シーズン終盤に抜け出し、全球団に勝ち越しての完全優勝。今年の岡田阪神の強さはどこにあり、他球団との違いは何だったのか。開幕前に阪神Vを予想した高木(高木豊)氏に、CSへの展望も含めて聞いた。 写真=BBM 指揮官の眼力
阪神が独走で優勝を決めたのは、やはり岡田彰布監督の采配が大きいですよね。投手力を中心としたディフェンス野球が、どの球団よりもしっかりしていました。開幕前から
大山悠輔は一塁、
佐藤輝明は三塁で起用すると明言し、遊撃からコンバートとなった
中野拓夢も二塁で使い続けた。ポジションがコロコロと変わってしまえば守備はもちろん、打撃にも専念できないと思ってのことでしょう。遊撃には
木浪聖也、中堅には
近本光司とセンターラインが固まっていたのも大きく、そこが他球団との決定的な違いであり、独走の要因の一つでもあったと思います。
それに投手力。二本柱として考えていた
青柳晃洋、
西勇輝ではなく、
村上頌樹、
大竹耕太郎で20勝以上ですからね。当初、岡田監督が思い描いていた形と違ったとは思いますが、先発の駒をそろえ、青柳、西勇に関しても序盤の不調を最後は取り戻しました。これも岡田監督の見極めでしょう。調子が良い選手を使い、結果が出なければ二軍で調整。良くなれば一軍に上げてすぐに使う。当たり前のことですけど、選手の状態を観察し、把握していればこそです。
抑えは
湯浅京己が不調なら
岩崎優を起用し、中継ぎには
岩貞祐太、
石井大智、
島本浩也、
桐敷拓馬、
加治屋蓮ら、調子の良い選手を見極めて使っていました。中継ぎ陣の充実、活躍も独走できた大きな要因。「勝負は9月」と常に先を見据えての起用も他球団との違いでしょう。
A級戦犯は2球団
対戦成績で最も阪神に勝ち星を献上したのは
巨人でしたが・・・
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