オリックスの強力投手陣を紹介したが、他球団でも今後に期待が持てる楽しみな投手は多い。ここでは今季の阪神・村上頌樹、オリックス・山下舜平大のように来季のブレークを予感させる投手たちを紹介しよう。すでに芽を出しつつある投手、まだ一軍デビューのない投手、さらにルーキーに育成もいるが、いずれも球団担当が選んだ逸材たちだ。先発とリリーフに分けて、お届けする。 写真=桜井ひとし、BBM ※選定は球団担当。年目は2024年でのプロ年目、年齢も2024年の満年齢。最速は自己最速。変化球は2023年に投げた割合の多い順に掲載[一軍のみ]、ルーキーは持ち球から順不同、2023年成績のEはイースタン、Wはウエスタン 【セ・リーグ先発編】はこちら 【パ・リーグ先発編】はこちら 【セ・リーグリリーフ編】はこちら ロッテ・横山陸人 奪三振の割合が高いサイド右腕
今季は39回1/3で42奪三振。9イニング平均の数字を表す奪三振率は9.61で、今季20イニング以上を投げたロッテ投手陣の中では
佐々木朗希(13.35)、
種市篤暉(10.34)に次ぐ高さ。サイドからキレのある速球を小気味良く投げ、打者の空振りを奪っていくのが横山陸人のスタイルだ。
専大松戸高からドラフト4位で入団して4年目の今季はプロ初勝利、プロ初セーブを記録した「朗希世代」の横山。シーズンが深まるにつれ、僅差の勝ちゲームで起用されることが増えてきた。奪三振の多さが魅力だが、防御率5.26と、三振を奪っても点も取られるのが現状の課題。
アジアプロ野球チャンピオンシップ2023のメンバーに選出された今秋、11月17日の韓国戦で2対0とリードした8回表に登板した。1イニングを無失点と結果は好投だったが、打者5人に被安打1、与四球1で奪三振2と「奪三振が多いものの、そこそこ走者も出す」というシーズン中のような内容だった。翌日の試合の中継でゲスト解説を務めた
吉井理人監督からは「大事な場面で緊張する。そのへんが慣れてこないとダメかな」と辛口の苦言を呈されたほど。しかし、これも期待の裏返し。侍ジャパンでの貴重な経験は、来季の横山をもうワンランク、レベルアップさせるはずだ。
ロッテのブルペンは
益田直也、
澤村拓一が30代中盤を迎え、次世代のリリーバーの台頭が待たれる。横山が来季、安定したピッチングを披露し続ければ、チームのやり繰りは楽になる。
PROFILE よこやま・りくと●2001年8月5日生まれ。東京都出身。179cm86kg。専大松戸高-ロッテ19[4]
■最速=156キロ
■変化球=フォーク、スライダー、カーブ
■2023年成績=38試合、2勝3敗1S8H防御率5.26
ソフトバンク・中村亮太 支配下返り咲きへ、重ねた経験と信頼
再び2ケタ背番号をつかむために、まだまだ前を向く。2022年7月に支配下登録されたときは、プロ初登板を果たすも2試合、2回2/3で防御率33.75と現実を突きつけられた。そのオフに戦力外通告を受けて育成再契約となり、迎えた今季。支配下返り咲きはならなかったが、ウエスタン・リーグ最多の53試合に登板。登板せずともブルペンで肩をつくった試合は多々ある。そこにあるのは・・・
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