4月4日、開幕四番に座りながらも快打から遠ざかり、苦しんでいた“幕張のアジャ”がついにプロ初安打。チームの今季初勝利に貢献し、上昇ムードをもたらした。
果たして打撃復調となるか、前日本生命監督・花野巧氏に井上の現状を聞いた。 取材・文=吉見淳司 写真=川口洋邦、BBM 不調から自力で立て直すすべを持つ選手 今季ドラフト5位入団ながら、オープン戦で打率.435の好成績を残し、チーム64年ぶりとなる新人開幕四番の座を射止めた
ロッテ・
井上晴哉。しかし
ソフトバンク投手陣から2試合連続で死球を浴びるなど厳しい内角攻めで無安打に終わり、3戦目からはスタメン落ち。チームも打力を欠き、開幕5連敗を喫する苦しいスタートとなった。
中大時代に井上の才能を見抜き、日本生命で花開かせた恩師・花野巧前監督は、「インコースを攻められるだろうと自分で予測して打席に立っていた感がありました。ステップが早く開き気味でバットを振っていたため、内角が来たら詰まるし、外角が見えていない。甘い球もありましたが、ボールが遠く見えたり鋭く見えたりして、手を出したくても出せなかったのではないか」と分析する。
だが、井上は冷静さを失ってはいなかった。ヤフオクドームから本拠地・QVCマリンに戻った開幕2、3カード目の間に、しっかりと打撃練習を重ねた。「下半身を意識して、どっしり構えることを心がけています」と意図を明かしたが、花野氏は井上の特徴をこう語る。「彼のクセとして、調子が下降気味のときに・・・
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