Photos by Shinsuke Ida

Redeem his honor

　来日以降、「キューバの至宝」の名に違わぬ成績を残しているユリエスキ・グリエル。しかし思わぬ“弱点”が見つかった。

　7月8、9日の巨人戦はセルラースタジアム那覇で開催予定だったが、ちょうどこの日、大型の台風8号が沖縄に接近すると予報されていた。すると、グリエルが「もともと飛行機が苦手だったが、去年大きな揺れを体験してダメになってしまった」と悪天候が予想される中での飛行機搭乗を拒否。結局、チームはクリーンアップの一角を欠いた状況で戦わなければならなかったのだ。

　しかし、横浜に戻ってきたチームに合流したグリエルは「しっかりコンディションを整えられた」と休んでいた分を取り戻すかのごとく爆発。11日のヤクルト戦（神宮）では5打数3安打の猛打賞。さらに、翌日、翌々日と2試合連続本塁打を放ち、チームの最下位脱出に貢献した。

　このヤクルト3連戦は来日中の両親、そして婚約者のリアネットさんが観戦しており、「格好いいとこ見せたかったんじゃないの」（中畑監督）とそれもプラスに働いた様子。“飛行機嫌い”が今後にどう影響するかは分からないが、ひとまず名誉挽回は果たせたようだ。