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週刊ベースボール再録対談

【再録】イチロー×松井秀喜(当時ヤンキース) 初競演 夢バトルSP「至高の語らい」(2004年2月16・23日号)

 

2001年マリナーズ入りしたイチローの後、2003年に海を渡り巨人からヤンキース入りした松井秀喜。日本球界が誇る2人の至高のバッターが、オフの帰国時に対談した。

2人の対談が載った週刊ベースボールの表紙


苦しみはチャンスの前段階


イチロー オリックスで94年に先輩に言われた言葉がずっと心に残っている。「1年やっただけでいい気になるな」。今思えば、その言葉が本当にありがたかった。3年やらないとものが言えない、見ている人も納得しない期間なんだ、と思った。何かをやりたいとか示したい、見ている人を黙らせたいなら結果を出せ、それは基本、根底だよね。3年連続200本安打へ向けて、予想以上のプレッシャーに襲われた。200本は絶対打ちたい。それが最高の目標。3年はなんとしても続けたかったからね、そのときの気持ちの乱れにはびっくりした。日本で一軍に定着してから9年間でいろんなことを経験したつもりだけど、初めて。こういうことがあるから野球がやめられないというところもあるかもしれない。

松井 数字を追っかけると、本当に苦しいですよね。

イチロー 追っかける自分が現れるんだよな、(数字に)近づくと。届く可能性のあるところにいると結構つらかったね。でもこの経験は大きいと思います。

松井 野球というのはチームスポーツですよね。打てなかったら、チームに迷惑をかけているんですけど、チームスポーツであるから、助けられる部分がすごくある。もちろん個人の要素はたくさんある。自分が打てなくて、それこそ不安になることはいっぱいあるけど。チームが勝っていくために、自分が打てなくても何をしたらいいか、それを考えていけばいいんじゃないか。逃げ道的に聞こえるかもしれないけど、それで楽になれる部分はあるような気がします。野球って・・・

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