週刊ベースボールONLINE

セはパより本当に弱いのか?【歴史編】

分岐点となったドラフト会議とダルビッシュ効果/セはパより本当に弱いのか?【歴史編 第3章】

 

近年、日本シリーズ、交流戦とセ・リーグがパ・リーグに圧倒され続けている。果たして、これは一過性のものなのか、それとも必然なのか。本誌では2回に分け、検証企画を組んでみた。前編は歴史編。まずは時代をさかのぼり、セ・パの違いを探っていく。

1985年秋のドラフト会議で西武から1位指名され入団した清原和博


スカウト戦略がさらなるパの力に


巨人の人気、実力一極化を崩壊させたのは、奇しくもV9スタートの1965年秋に誕生したドラフト会議だった。

 セ、パの歴史を大きく変えた最初の分岐点は、間違いなくドラフト会議である。もともと経営が厳しかったうえに、自由競争での新人獲得の契約金高騰により、さらに球団経営が圧迫されたパ・リーグの球団、特に西鉄の西亦次郎球団社長が中心になって提案され、1965年秋からスタートしたものだが、それまで資金の豊富な球団、はっきりいえば、巨人に偏りがちだった戦力が、みるみる分散していった。

 時期的には、巨人がV9時代のスタートと、ほぼ重なったため、もしかしたら巨人も、その影響を深刻に考えていなかったのかもしれないが、たとえば、68年秋のドラフトならば、阪神に指名された田淵幸一中日に指名された星野仙一は、ドラフト制度がなければ巨人に入っていたはずだ。そうなれば、球界の歴史は間違いなく大きく変わった。

 おそらく、巨人がドラフトに本気で危機感を持ったのは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング