昨季はセ・パともにルーキーの当たり年だったと言えよう。阪神の近本が長嶋茂雄の持つセ新人年間安打記録を更新したのを筆頭に、社会人、大学から入団した選手が1年目からしっかりと結果を残した。大学生ではソフトバンク・甲斐野、DeNA・上茶谷、オリックス・中川という東洋大の同級生がそろって各球団で戦力となった。そんな彼らがルーキーイヤーで躍動できた要因を検証する。 タイトルへの意識が好影響
もう数年間レギュラーを張っている選手のように感じる。阪神の一番打者といえば「近本光司」と虎ファンは必ず答えるはずだ。それほどの活躍とともに、いつもそこにある風景となった。
9月19日の
ヤクルト戦(甲子園)の初回、快音とともに打球がライト前に弾き返された。56年ぶりとなるセ・リーグ新人年間安打記録更新の瞬間だった。154安打目。あの球界の“レジェンドスーパースター”長嶋茂雄(
巨人終身名誉監督)が持つ記録を更新したのだ。
「通過点の目標としていましたので、そこからはセンターを中心としたヒット狙いでした。それが功を奏して出塁する機会が増えたことで、盗塁をする機会も増えました」
1年目、レギュラーとなったと想定した場合の目標は150安打だった。それを9本超える159安打でフィニッシュ。「あと1本で160。そこを目指したのに、最後の2試合で無安打。これは悔しかった」と満足はしない。
目標であった盗塁王もこのヒット狙いがあったから獲得した部分も大きい。「やはり2年連続で盗塁王を獲りたいですね」と・・・
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