東京ドーム
プロ野球の次元が低くなったのは、人工芝と無縁ではない。
人工芝は、1976年に当時の
巨人の本拠地だった後楽園球場が日本で初めて導入した。その結果、水はけは格段によくなった。試合中止も減った。加えて88年には屋根付きの東京ドームができたため、選手は雨風にさらされながら試合をすることもなくなった。春秋の寒さ、真夏の暑さをしのいで快適にプレーできる。人工芝だけにイレギュラーもない。選手にとっては至れり尽くせりの環境だろう。
しかし、人工芝が人体に与える影響を忘れてはいけない。人工芝の下に敷かれているのは固いコンクリートなのだ。足腰、ヒザへの負担を考えると天然芝のほうが遥かにいい。
ドジャースでは、内野天然芝の地下に電熱線を敷いていた。冬から春先のまだ緑に色づかない芝生を、電熱線で温めて育てたものだった。当時は、何もそこまでと思ったが、いま振り返ると天然芝を大切にするのは当然のことだと思う。
2000年代に入ってマツダスタジアムや
楽天生命パーク宮城など天然芝への回帰現象も見られ・・・
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