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田中大貴のMonthly Column

田中大貴コラム 『松坂世代』あの夏から22年目の延長戦 「40歳を迎える松坂世代のキャリア形成」

 

兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅(ソフトバンク)と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載特別編です。

右から古木克明長田秀一郎、常盤良太、澤井芳信、筆者


同世代の活躍に刺激。奮闘する80年世代


 1980年に生まれた松坂世代も、2020年の今年、ついに40歳を迎えます。98年の伝説的な夏の甲子園から22年の月日が経ちました。松坂大輔(現西武)のように高校からプロの世界に挑んだ者、杉内俊哉(現巨人二軍投手コーチ)のように高校から社会人を経由してプロの世界に挑んだ者、和田毅(現ソフトバンク)のように大学を経てプロの世界に挑んだ者、平石洋介(現ソフトバンク打撃兼野手総合コーチ)のように高校、大学、社会人を経験し、プロの世界に挑んだ者、そして憧(あこが)れの松坂を追い、最終的にプロの世界には辿り着けなかった者とさまざまです。甲子園に出場した者も、出場できなかった者も含め、野球に携わってきた仲間たちすべてが“松坂世代”の一員だと私は考えています。

 プロ野球の世界で現役を続ける選手は全部で5人、指導者となった者を含めると、現在、NPBの世界に身を置く松坂世代は27人です。一方、現役からは離れるも、同世代の彼らの活躍に刺激を受けながら、日々奮闘する80年世代もたくさんいます。先日、久々にそんな境遇の松坂世代の面々と集まる機会がありました。98年夏の準優勝校・京都成章高で主将として活躍した澤井芳信(→同大→かずさマジック[現在の日本製鉄かずさマジック])、優勝した横浜高で準々決勝のPL学園高戦にて延長17回に決勝本塁打を放った常盤良太(→東海大)、鎌倉学園高から慶大に進み、エースとして活躍したのち、西武、DeNAで投げた長田秀一郎、豊田大谷高の主砲として名をはせ、横浜、オリックスでプレーした古木克明の4人です。

 高校からプロへ進んだ古木、大学からプロへ進んだ長田、社会人野球まで経験するもプロを断念した澤井に、大学時代に野球をやめることを決意した常盤、そして・・・

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