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1987年のお言葉 巨人・桑田真澄編

 

今回の1987年のお言葉は、巨人の2年目だった桑田真澄にフォーカスしてみた。

巨人・桑田真澄


「今年は言いたいことを言います。暗いイメージを一掃しなきゃ」千葉──千葉・長柄町での自主トレ初日に出した“脱ネクラ宣言”。

「スプリットは軽く浅く握るとスライダー気味、深く握るとシュート気味に落ちるんです。スライダー気味のときは揺れる感じになる。僕も江川(江川卓)さんのように、名前を付けようと思っているんですが、サンダー(稲妻)ボールっていうのはどうですか?」──グアム・キャンプ打ち上げの1日前のこと、新球種を披露して。

「郭さん(郭泰源西武)の理想的なフォームと、135キロでも打ち取れる東尾さん(東尾修、西武)の切れ味を参考にしました」──宮崎春季キャンプのフリー打撃に初登板したときに、フォームの秘密について。

「これで明日の新聞は一面(ホームランを打った西武・清原和博)とウラ面(自分のこと)で書かれるんだろうな」──オープン戦第1戦(対ロッテ)に登板、5回裏、打者一巡の4安打4失点で崩れる。

「えっ? そんなアホな。江川さん、西本(西本聖)さん、加藤(加藤初)さん、槙原(槙原寛己)さん、みんないます。でも、人には運というものがありますからね。ケガをするのも運、僕のようにしないのも運」──“開幕投手は桑田?”と報じられてひと言。

「去年のことは忘れて一から出直しの気持ちでマウンドに上がりました。後半はバテたんやありません。大量点で緊張感が切れただけです」──今季初登板(対ヤクルト)を2失点完投で飾って。

「変化球を投げれば抑えられたと思うんです。でも……なんていうのかな、ボクってわがままなんですよ。勝てばいいという感じでした」──4月21日の大洋戦で9回二死まで無失点できたが、そのあと2点を失い、初完封を逃す。

「ボク、納豆が好きなんです。納豆のように粘り強いピッチングができました」──5月4日のヤクルト戦を完投で飾り、3連勝。

「向こうかて人間やもん。必ず抑えられますよ。ボク、球にキレがあるし」──6月4日のヤクルト戦、ホーナーとの初対決を前にして、自信たっぷりの発言。

「クロウさんもインコース攻めで悔しいのはよく分かります。でもあれ以上やったら、クロウさんの立場が悪くなると思って必死で止めました」──6月11日の中日戦でクロマティ宮下昌己を殴打した事件で。

「エッヘッヘッ、絶対に(何をつぶやいているか)分からへんと思いますよ。日本語だけでつぶやいているわけやないから。英語も、フランス語も、スペイン語も使っているんやから」──某週刊誌でマウンド上の独り言が特集記事となって。

「0が九つ並ぶのはいいもんですね。でも、完封よりも、ホームランよりも、10勝よりも、とにかく広島に勝ったことが一番うれしい」──7月8日、対広島にプロ入り初完封で10勝目を挙げて。

「手応え十分でした。打席で無意識のうちに“ジャストミート”って口走っていたんですよ」──同試合でプロ初ホーマー。

「監督に行けと言われたら、行くまでですよ。ナチュレ…だもん」──7月18日、対大洋戦で11勝目を完投で飾って。CMで流れるチュレ(自然に)が最近の口癖でもある。

PROFILE
くわた・ますみ●1968年4月1日生まれ。大阪府出身。PL学園高では1年夏からエースとなって5季連続甲子園出場、うち1年夏と3年夏に全国制覇している。ドラフト1位で86年に巨人入団。2年目の87年には先発に定着し、15勝6敗、防御率2.17で最優秀防御率を手にしている
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