週刊ベースボールONLINE

平野謙の「人生山あり谷あり、感謝あり」

平野謙コラム 第33回 楽しくてたまらなかった社会人コーチ時代

 

99年にロッテに入団したボーリック


 前回のロッテ二軍監督時代の続きから行きます。

 僕は1999年、二軍監督だった山本功児さんが一軍監督となったとき、代わりに二軍を見るようになったのですが、正直を言えば、それほど一軍と密に連絡を取り合っていたわけではありません。いや、僕が勝手にやっていたわけではなく、割と一方的に、一軍から「こいつを上げてくれ」「こいつを落とすから」という感じで言ってきて、「二軍に誰かいいヤツいないか」みたいに意見を求められたことは、ほぼほぼなかったですね。

 別に功児さんの批判をしているわけじゃないですよ。兼任コーチになったとき、親身になってアドバイスをしてもらったこともありますしね。ただ、ちょっと野球観が合わなかった部分はあった。これはもう仕方ないでしょ。僕もそこで自分からすり寄って合わせられるタイプじゃありませんしね。ただ、もう選手でもなかったし、別に反発も何もないですよ。自分は自分のできること、やるべきことを全力でしようと割り切ってはいました。

 時々、「この選手のこういうところを直してくれ」と言われ、選手を預かることもありました。1年目でいえば、新外国人のボーリックがそうでしたね。キャンプは一軍だったのですが、パッとせずに開幕前から二軍に来た選手です。一軍からは「スイングがアッパーだから直してくれ」と言われました。

 ただ、実際に見たら少し違っていて、打った後、フォローで高くバットを上げるからそう見えるだけで、ボールをとらえるまでのスイングの軌道はアッパーではありませんでした。問題があるとしたら・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング