経験したからこそ分かるものがある。プロ4年目のシーズン、右腕が望んだのは真っさらなマウンドだった。新たな武器を手に、1イニングでも長く――。2019年からの進化が今、問われる。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭 昨季の収穫を胸に再び先発のマウンドへ
2019年に先発で1シーズンを過ごして2ケタ12勝。新人王に輝いた高橋礼は昨季、役割をガラリと変え、一時は勝利の方程式の一角を担うなど中継ぎとしてチームトップタイの52試合に登板した。どちらもこなせる器用さを見せつつも、今季は再び先発として勝負。すでに開幕ローテーション入りを当確させ、開幕2戦目の登板が濃厚だ。3月27日に向けて粛々と準備を進めている右腕は、中継ぎでの経験をどのようにとらえているのだろうか。 ◎
――19年に先発として結果を残し、20年も本人としては先発起用を想定していたと思います。
高橋礼 そのつもりでした。ただ、春季キャンプでケガをして(左太もも痛)、出遅れてしまって。6月の開幕には何とか間に合いましたが、中継ぎでスタートすることに。その後、状態が上がってくれば先発に戻るというプランもあったようですが、結果的には1年を通じて中継ぎを務めることになりました。
――19年シーズン終盤のインタビューで「ようやく先発としてのリズム(1週間の過ごし方)などもつかめてきた」と話していました。その中で、中継ぎとしてやっていくことに、戸惑いもあったのではないですか。
高橋礼 うーん、戸惑いと言うよりも・・・
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