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あの時代の記憶 恩師が贈る言葉

戸田直光(菰野高野球部監督)が贈る 岡林勇希(東洋大→中日)へのメッセージ 「常時一軍で、長く活躍できる選手になってもらいたいですね」

 

アマ時代の指揮官が教え子の思い出を振り返る連載企画。第2回は高校時代は投手で活躍しながら、プロに入団と同時に野手に転向した3年目の間もなく20歳、中日岡林勇希だ。菰野高時代の恩師、戸田直光監督に当時の話をお聞きした。
取材・構成=牧野正 写真=BBM


 お兄さん(岡林飛翔、2018年育成ドラフト1位で広島入団。19年限りで退団)が菰野高でやっていましたから、弟(岡林勇希)の存在は知っていましたし、松阪梅村シニア(岡林の中学時代の所属チーム)にも見に行ったことがあります。有名な投手でしたよ。非常に身体能力の高い選手というのが第一印象で、ずいぶんと速いボールを投げるなと。たくさんの強豪校から勧誘されていたと思いますが、最終的にはウチに来てくれました。お兄さんは2学年上なんですが、当時プロが注目する選手までになっていました。本人に聞いたわけではありませんが、お兄さんの成長ぶりに驚いたのと同時に、自分も菰野高でやってそうなりたいと思ったんじゃないかと思います。

 入学して1カ月後の練習試合で1イニングだけ投げさせましたが、そこで141キロを出して驚きました。ただ、1学年上に田中法彦(広島)といういい投手がいましたから、岡林が1年生のときはあまり無理をさせませんでした。急いで育てる必要はなかったということです。体は小さかった。お兄さんは大きかったんですが(182センチ)、岡林には双子の妹さんがいて、栄養を分け合ったんじゃないかな(笑)。この間の成人式には一緒に出ていたようです。

 真っすぐはスピードはありましたが、コントロールはまだまだアバウト。それでもスライダーが素晴らしく、それでもっていました。勝負球でしたね。この選手はプロに行くだろうなと僕も思っていましたし、本人もその気だったでしょう。寮で預かっていましたが、意識も高く、真面目に練習に取り組んでいました。グングンと成長していったというよりも、少しずつ着実に成長していった印象です。良い意味で・・・

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