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球団レポート

阪神・矢野監督4年間の総決算へ 残り40試合でドラマを起こす/球団レポート

 

歴史的なシーズンになりそうな予感。開幕から屈辱的な負けを経験しどん底に。そこからエースが踏ん張り、若手が成長し、レギュラー選手たちが奮起。気が付けば最大16あった借金を前半戦で完済。首位ヤクルトへの追撃態勢を整えた。そこには苦難を乗り越えた選手と監督の成長もあった。
※記録は8月8日現在。成績部分の()内数字はリーグ順位

【セ・リーグ2位】
52勝49敗2分 勝率.515
358得点(4)、295失点(1)、打率.241(6)、67本塁打(4)
79盗塁(1)、60失策(4)、防御率2.56(1)

負けが込んだ開幕当初は当然のように暗い表情が多かった矢野監督[中央]だが、ファンが作ったメダルを自ら選手にかけることも含め、明るい表情が増えるとともにチームも上昇していった


歴史的低迷は遠い過去へ


 ガタガタに狂っていた歯車が、いつの間にか順調に回り始めた。はまるべきポジションにはまった男たちに、著しい成長を見せる男たちが加わり、矢野燿大監督もどうにかしてチームに前を向かせようと積極的に動く。歴史的低迷から始まったシーズンだったが、勝率5割の2位タイまで巻き返し前半戦を折り返した。

 借金生活は、衝撃的な7点リードからの逆転負けを喫した3月25日のヤクルトとの開幕戦(京セラドーム)で始まった。2年連続で最多セーブに輝いたロベルト・スアレスがMLB・パドレスへ移籍し、大きな穴が空くことは誰もが覚悟していたが、新守護神候補と期待したケラーがいきなり1点リードの9回に3失点し敗戦。あまりにもショッキングな船出だった。

 3月上旬の来日から短い期間で急ピッチの調整を進めてきたこともあり、ケラーは開幕4戦目までに2敗し、出場選手登録抹消に。チームの今季1勝目も遠く、4月3日の巨人戦(東京ドーム)ではセ・リーグワースト記録となる「開幕9連敗」まで達した。

 矢野監督がキャンプイン前日の1月31日に今季限りで退任する意向を示したことには・・・

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