期待が大きかっただけに失望もまた大きかった。立浪和義監督の就任でチームは生まれ変わったと思われたが、ここ数年の課題がすぐに解消されるほど甘くはなかった。投高打低の傾向は変わらず、6月下旬から最下位が定位置に。その中でも若竜たちが躍動し始めたのは大きな収穫だった。 写真=BBM [2022年成績]※成績部分の()内数字はリーグ順位 66勝75敗2分 勝率.468
414得点(6)、495失点(2)、打率.247(4)、66失策(2)
62本塁打(6)、66盗塁(3)、防御率3.28(2)
打てない打線に頭を悩ませた立浪監督[左]。優勝の期待は5月までだった
響いた石川昂の離脱 勝負弱いクリーンアップ
2010、11年の連覇を最後に優勝から遠ざかり、この10年はAクラスも12年の2位、20年の3位と2回のみでBクラスの常連。暗黒時代に終止符を打つべく、最後の切り札としてチーム再建を託されたのが立浪和義監督だった。「打つほうは何とかします」と監督就任会見で力強く口にしたものの、やはり今季も打つほうで大いに悩まされたシーズンとなった。
それでも序盤は健闘した。1勝5敗と出遅れたものの、その後の10試合を8勝2敗と盛り返し、5月の序盤までは優勝も夢ではないと期待が膨らんだ。3年目の
石川昂弥、
岡林勇希、そしてルーキーの
鵜飼航丞ら若竜たちがスタメンに名を連ね、投手では2年目の
高橋宏斗が躍動。彼らの活躍もあってチームに勢いがあった。8回の攻撃は“ミラクルエイト”と呼ばれ、終盤からの逆転勝利は昨年までには見られない粘り、戦い方だった。
しかし徐々に綻びが見え始める。レギュラー陣のバットが湿り、故障者と不振者が相次いだ。特に痛かったのは立浪ドラゴンズの象徴であり、将来の四番候補でもある石川昂の戦線離脱だ。5月27日の
オリックス戦(京セラドーム)で一塁に駆け込んだ際に左ヒザを痛め、そのまま登録抹消。想像以上の重症で手術を受けることになり、あまりに早いシーズン終了となった。来季の開幕も微妙だと言われている。鵜飼も・・・
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