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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第130回「フォーク連投のあとの1球にはご用心を」

 

日本シリーズで一気に名を上げたオリックスのリリーフ陣[写真は宇田川]


試合のリズムをよくする


 ちょっと前になりますが、日本シリーズのオリックスのリリーフはよかったですね。みんな球は速いし、投げっぷりがいい。特に宇田川(宇田川優希)君のフォークには惚れ惚れしちゃいました。あ、そうそう、今回から現役選手には「君」をつけようかと思っています。もうテレビの解説もしてないし、話したこともないのに呼び捨ては偉そうですからね。

 今回の日本シリーズは、オリックスもヤクルトもすべて継投勝負でした。当然、投手交代で間(ま)が空き、時間はかかりますが、試合終盤になっても、あまり間延びした感じはなかったです。どちらもですが、バッテリーの呼吸が合っていて、テンポがよかったと思います。

 特に4戦目以降のオリックスのリリーフ陣ですね。右の速球派が多く、イケイケだったこともありますけど、見ていてすごく気持ちよかった。キャッチャー出身の中嶋(中嶋聡)監督ですから、そういったアドバイスをバッテリーにしていたんですかね。

 何度も話していることですけど、僕らのころと今の野球ではっきり違うのが試合時間です。昔は2時間半くらいが普通で、江夏(江夏豊阪神ほか)と松本(松本幸行中日ほか)の投げ合いなら2時間を切るときもありました。今は3時間でも早いという感じですよね。

 その理由の一番が投球の間です。今はなんだか、間延びして見えるんですよね。

 僕は投手と一対一で向き会うブルペンが長かったこともあるのかもしれないけど、投手を気持ちよく投げさせるにはどうしたらいいかすごく考えました。一番はリズムだと思うんですよ。ピッチャーの心地よいリズムで投げたら試合が早くなるし、制球もよくなるし、球数も投げられるといいことだらけです。

 そのためにはまず捕球です。ピッチャーが安心できるキャッチングのためには・・・

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