シルバーウィークで大爆発していた札幌、そしてエスコンフィールド北海道。チームが苦しい戦いを強いられる中でも、大勢のファンが詰めかけていたシーズン終盤の模様を、ゆったりとお届けする。
文=杉浦多夢　写真=川口洋邦、BBM

何とかたどり着いた北海道　間違いじゃないけれど……

　日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」は、シーズン最終盤にして大盛況だ。ましてや9月16日からの3連休となればなおさらで、17日のソフトバンク戦では今季最多となる3万4035人の観客を動員した。6対1で快勝したこともあって試合後の新庄剛志監督は、「(お客さんが)多いですね。うれしいです。優勝争いしたら、もう1万席くらい増やしてもらわないと。(来季は)そう(優勝争い)します」とホクホク笑顔だった。

　さて、今年3度目のエスコン観戦記。なんでこの話からなのかというと、「シルバーウィークに行ってきたよ」ということをお伝えしたかったからで、そもそも「行けない」という危機に陥ったからだ。球団からインタビュー取材日時のメールが来たときからイヤな予感はしていたのだが、エア(飛行機)がない、宿もない。いや、宿はあるのだが、相場の3倍……。取材遠征自体は4度目だったが、こんなことは初めてだ。黙って行ってもいいのだが、そうするとまた経理に怒られる……。エアはA社やJ社をあきらめてLCCに切り替え、それでも残り席はあとわずかだった。球団は最速で取材日をアレンジしてくれたのに、こちらの仕掛けが遅かったな……。

　結果的にはサブタイトルどおりの「ゆったり」遠征になったものの、すべてが手配できるまではヒヤヒヤものだった。ゴルフの大会やいろいろなイベントが札幌で行われていたこともあるが、やっぱりインバウンドも含めた観光需要が劇的に回復しているらしい。なんとかそれなりの価格で潜り込めたホテルも、外国人客があふれていた。ちなみにカメラマンKはLCCさえもあきらめて、前日に陸路で大宮から6時間半かけて千歳にたどり着き、当日に千歳からエスコン入りしたようです。お疲れさまです。

　あ、ここでひとつお詫びと訂正です。7月17日号掲載の2度目の「観戦記」でご紹介した北広島駅からエスコンへの徒歩ルートで誤りがありました。いや、別に間違いではないのだが、メインルートではなかった。シャトルバス乗り場のほうの出口から出て、そのまま歩いて行ってしまったのだが、徒歩の場合は逆の出口から出て行くのがオススメ。

　というか、多くの人はそっちから行く。気持ちの良いサイクリングロードになっていて・・・