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オリックス・山本由伸が沢村賞受賞 3年連続は65年ぶり史上2人目

 

1956〜58年の金田正一(国鉄)に並ぶ最長記録となる3年連続の沢村賞をオリックス山本由伸が受賞。WBCで調整が難しいシーズンだったが、好成績を続けることこそ、エースたるゆえんだ。

3年連続の沢村賞受賞を喜ぶオリックス・山本由伸[写真=球団提供]


好成績の根底に


 3年連続に大きな意味がある。勝つことと同時に“勝ち続けること”を目指し続け、結果を残してきたからこそ、周囲はエースと呼ぶ。そんな男が今年も全会一致で選出された。

 先発完投型の投手に贈られる『沢村賞』の選考委員会が10月30日に東京都内のホテルで開かれ、3年連続でオリックス・山本由伸が受賞。「1年間を通して頑張ってきたので、すごくうれしく思います」と喜びを口にした右腕は、今季も投手主要タイトルを独占。

9月には2年連続ノーヒットノーランも達成


 DeNA東克樹も16勝を挙げ、勝率.842、防御率1.98と好成績を残し、「東君と山本君、この2人の争いになった」(堀内恒夫選考委員長)が、選考基準を4項目満たした山本に対し、東は3項目だったこともあり、3年連続の受賞に。圧巻の成績を残し続ける山本だが、防御率はキャリアハイの数字だ。「防御率はすごく重要視していて、(プロ)7年間の中で一番いい数字になったので、そこはすごく良かったです」と振り返る。

 数字だけではない。調整の難しいシーズンだったことも評価されるべき点。今年3月のWBCにも参戦し、調整を早めるだけでなく、公式球の違いなど環境に適応する準備もあったことも忘れてはならない。山田久志選考委員も「WBCに出た投手は(シーズンに向けた)調整が大変だった。できれば、WBCで日本代表として頑張った選手に(獲ってもらいたい)という願望があった」と明かしている。

打者を圧倒する投球を続けた


 3年連続の受賞は1956〜58年の国鉄・金田正一以来、65年ぶり史上2人目の快挙。それでも「全部突き詰めていきたい。もっともっと極めていけたら」とさらなる成長を誓う。圧倒的な好成績を残す原動力は、あくなき向上心にほかならない。

■山本由伸の2021年からの成績と沢村賞選考基準

※赤字は基準クリア


■選考委員
堀内恒夫(委員長)、平松政次、山田久志、工藤公康
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