昨シーズン中に史上48人目の2000安打を達成。昨季までの通算378盗塁と併せてオフェンス面での実績も確かに輝かしい。そしてゴールデン・グラブ賞6度の、華麗で堅実なセカンド守備が何度チームを救ったことか……。今回は、そんな荒木雅博の逸品をピックアップ。名手にしか使いこなせない“専用”グラブだ。 取材・文=坂本匠、写真=大泉謙也 プロ入り23年目を迎える名手も、若手時代はさまざまな経験を積んでいたことをご存じだろうか。一軍デビューは2年目の1997年だが、外野手での出場が多く、完全に内野手1本に絞られたのは2003年、
山田久志監督最終年のことだ。
井端弘和(現
巨人コーチ)との二遊間、つまり“アライバ”コンビで球界を席捲するのは、翌04年に
落合博満監督が就任して“1点を守り勝つ野球”を掲げて以降(11年までに日本一1度、リーグV4度)のこと。この間、荒木雅博自身も04年から6年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞するなど、守備の名手としての地位を確固たるものにしている。
職人技の守備を可能にするグラブは「最近になって行きついた形。タイトルをいただいていたころも、毎年、毎年、微調整を繰り返していました」と言うほど、妥協のない逸品だ。ただし
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