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道具の流儀 2022

ソフトバンク・松本裕樹 エスエスケイのグラブ “投げる”ために考え抜かれたシンプル

 

コロンとした丸いフォルムに、鮮やかなブルーの色合いが特徴的だ。今季、キャリア最多44試合に登板した右腕は、投手としての本質、投げることを突き詰めてきた。それゆえ当然に、一番身近な存在にもこだわりを込める。ともに理想の投球を追求していくために――。
取材・文=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭

屋外球場の太陽の下では特に映えるブルーのグラブは、背面の窓なし、ウェブのデザインもなしで、パッと見は実にシンプル


 夏場以降、気がつけばマウンドには松本裕樹の姿があった。シーズン序盤、牧原大成藤本博史監督命名の「ジョーカー」として活躍の場を広げていったが、シーズン中盤に中継ぎの「ジョーカー」として指揮官の指名を受けたのが松本だった。ピンチでの登板や回またぎ、ロングリリーフもこなせる万能右腕。特にランナーを背負った場面、力のこもった投球でピンチを脱すると、感情をあらわにする。「思い切っていったところでいい結果が出たら、自然と出ますね」。そのときにグラブをたたくのも、右腕の感情表現の一つだ。

 グラブはまず、鮮やかなブルーが目を引く。「僕の場合は縦とじ(縦型)に使っています。手に馴染むような形になるかというところが、まずは大事」。メーカーは、盛岡大付高時代から使い続けているというエスエスケイ。しかし、その“見た目”は、ここ数年で様変わりした。現在使用するグラブは・・・

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