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森岡良介 内野手 #68

サブプレーヤーからの脱却を目指す

 

 荒い息づかいが、練習のハードさを物語る。全体練習後に行われた特守。森岡良介は、ヒザに両手をついて、汗を垂らしていた。「いつまでもサブでは嫌なので。誰かがケガをしないと出られない立場から、抜け出したい」。力強さを持った目から、今季に懸ける思いが伝わってきた。

 キャンプ地の沖縄・浦添。強い日差しを浴びながら、森岡は白球を追い、バットを振っていた。キャンプ序盤は10時から15時過ぎまで全体練習。それから約3時間の自主練習。さらに、選手宿舎に戻ってから、約1時間の素振りが課せられている。「全体的なレベルアップが必要なんです。あとは、実戦で結果を出すこと。小川監督からも言われています」

 マルチプレーヤーの森岡は、二遊間に加え、三塁もこなす。勝負強い打撃も持ち味で、ベンチにとっては、貴重な存在だ。今季は正遊撃手候補筆頭の川端が、昨季終盤の故障のリハビリを兼ねて二軍キャンプからスタート。高卒2年目の山田、荒木とのサバイバルが繰り広げられている。

 だが、森岡は言う。「今年は(正二塁手候補の)田中さん(浩康)と勝負をしたい。バッティングも良くて経験もあるし、バントもできる。壁は高いけど、どこで勝負するかと言えば、守備。秋季キャンプから重点を置いてやってきて、ある程度『これかな』というものがある」

 小川監督は「レギュラーと呼べるのは、宮本と相川ぐらい」と明言。昨季142試合に出場した田中も、定位置を確約されていない。レギュラー奪取を目指して、サブプレーヤーの逆襲が始まろうとしている。

オーロラビジョン

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