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谷口雄也 外野手 #64

ライバルの活躍を刺激に一軍定着を誓う

 

 後継者として英才教育を受けることになった。谷口雄也が3年目の13年へ向けてオフから全力疾走することになった。1月から佐賀で行うベテラン・稲葉の自主トレへ初参加。同じ愛知出身で理想と掲げる左の巧打者の下で狙うブレークへの下地をつくることに決めた。「13年は50試合以上には出たいですね」とノルマを課している一軍定着へ向け、貴重な助走期間になる。

 今季はステップになる経験を積んだ。優勝争い佳境の9月4日にプロ入り初の一軍昇格。スタメン2試合目の同月5日の楽天戦(東京ドーム)でプロ初安打を含む2安打を放った。わずか4試合に出場しただけだったが、高卒2年目にして一軍との力の差を実感する機会を得た。稲葉も「練習だけじゃなくて、いろんな先輩たちの中で社会人としての勉強もできると思う」と認め、誘われた。

 発奮材料が良きライバル関係にある同期の存在だ。田中賢の抜けた二塁手の筆頭候補に挙がっているのは西川。12年は終盤から一軍で抜てきされ、次世代のホープとして注目される存在になった。1年目から切磋琢磨して競い合ってきた盟友に、やや水を開けられた。谷口は「いつか追いついてやろうと思っていました」と張り合いにしてきた。

 パンチ力ある打撃には定評があり、走守のレベルが上げれば道は開けてくる。オフの間はスローイングの強化に重点。投手のパフォーマンスから最善策のヒントを見つけ、地道にネット相手の投球練習で矯正に励んできた。「残った課題を一つひとつクリアしていきたい」と、自覚十分に過ごしている。強固な外野陣のニューフェースになる夢をかなえる1年になる。

オーロラビジョン

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