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八木亮祐 投手 #70

1回7失点からつかんだ開幕先発ローテ

 

 「最悪のスタート」から見事に這はい上がった。開幕3戦目の3月31日の阪神戦(神宮)で7回6安打無失点。今季初勝利は、チームの2試合連続完封勝利に貢献した。6回には無死一、二塁のピンチを迎えたが「すごく緊張感もあったけど、思い切り行くしかないと思って立ち向かっていきました」と汗をぬぐった。自慢の直球とカーブなど変化球のコンビネーションで緩急を使いながらの投球。課題の制球も3四球ながら、どうにかまとめた。

 忘れられない試合がある。2月24日の阪神とのオープン戦(浦添)では1回5安打4四球7失点。四球から失点を許した。「八木はストライクとボールがはっきりし過ぎ。あれだけストライクが入らないと話にならない。開き直れないから、ああいう状況になってしまう」と小川監督から厳しい言葉を向けられた左腕は「ボールが先行しても結局はストライクを投げないといけないんだから、最初から攻めの気持ちでストライクを取りにいく」と強く心に刻んだという。

 リベンジの機会はやってきた。3月18日の阪神とのオープン戦(神宮)で4回3安打無失点。四球から大量失点した試合を振り返り、「今日は打者との勝負を心がけた。今年は初の一軍キャンプスタートで開幕ローテを狙っていたのもあって、結果ばかり気にしていた」。先のことは考えず、打者一人ひとり、一球一球に集中した。3月24日の日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)でも4回1安打無失点と好投。開幕ローテに滑り込んだが、「ローテーションはまだ決まっているわけじゃないと思う。一試合一試合、思い切ってやっていくだけ」と表情を引きしめた。

オーロラビジョン

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