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バレンティン 外野手 #4

ヤクルト バレンティン 前人未到のシーズン60発

 



 プロ野球記録のシーズン最多本塁打60本、打率.330、131打点で今季の全日程を終了したバレンティンは「今年は個人的には素晴らしい1年で、不満はまったくない」とすがすがしい表情を見せた。今季はオランダ代表として出場したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で左足の肉離れを発症し、開幕二軍スタートとなったが、驚異的なペースで本塁打を量産した。8月22日の巨人戦(神宮)では球団記録のシーズン44本を超える45、46号。8月は月間新記録となる18本塁打をマークするなど大爆発した。

 9月15日の阪神戦(神宮)、1回の第1打席では、榎田から64年の王貞治(巨人)らが持つシーズン最多55本を更新する56号。3回の第2打席でも57号を放った。8月26日の巨人戦(神宮)で、7月10日の同カード(福島)で痛めていた左アキレス腱が悪化。満身創痍の状態だったが、3年連続本塁打王のタイトルと打率、打点で2位に輝くなど、チームをけん引した。

 だが、シーズン終盤まで助っ人砲を打つ前後の打者が機能しなかったことなどもあり、チームは6年ぶりの最下位に低迷。

「来年も4年連続でホームラン王を取りたいが、60本打てるかは分からないので、優勝したい」と来日4年目となる来季へ向け、自身の記録よりも、悲願の優勝を目標に掲げた。昨オフに球団と2016年までの大型契約を交わしており、「去年よりも今年、今年よりも来年。より進化した姿を応援してくださるファンの方たちにお見せしたい」と意欲。チームの巻き返しのためには、今年同様、この男の活躍が必須条件となる。
オーロラビジョン

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