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T.ブランコ 内野手 #42 & N.モーガン 外野手 #27

チームの雰囲気を変えた2人の人気者

 




 近年にない“当たり年”だった。中日から移籍したトニ・ブランコは来日5年目で自己最高の成績をマークし、堂々の打撃2冠。新外国人のナイジャー・モーガンも破天荒なキャラクターと、終盤に故障離脱するまでは打撃でチームを勢いづけた。

 2人の存在が打線に破壊力をもたらした。昨年リーグワーストだったチーム打率は巨人と並んでリーグトップに跳ね上がり、6球団で唯一600点台の得点となった。

 大きく変貌を遂げた打線を春先にけん引したのがブランコだった。4月に59年ぶりに球団記録を塗り替える月間14本塁打と爆発。その猛打が負けに慣れたチームに変化をもたらし、中畑監督も「今年のウチの打線の象徴」と称賛した。初めて首位打者のタイトルも獲得し、文句のつけようがない活躍をシーズン通して続けた。

 ブランコのアーチ量産ペースに陰りが見え始めた夏場に、一気にブレークしたのがモーガンだった。6〜8月の月間打率は3割を超え、三番に定着した。勝負強さだけでなく、“Tポーズ”などのパフォーマンスもチームメートやファンに浸透した。指揮官は「期待以上。明るい一体化したチーム状況を作ってくれた。モーガンには感謝」と賛辞を贈った。

 モーガンは1年契約だが、日本の生活がすっかり気に入り「いいシーズンを過ごせた。来年も同じチームでプレーできたらいいパフォーマンスができると思う」と契約更新を熱望している。一方のブランコは来季が2年契約の2年目で「目標は三冠王。まずはダイエットだ。しっかり準備をして戻って来る」と早くもやる気満々。来年も2人の人気者がそろってチームを盛り上げてくれそうだ。
オーロラビジョン

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